目次
はじめに
ここでは、東京書籍 改訂 科学と人間生活をベースに講義を進めていきます。
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授業資料にある問題の解答はこちらを確認してください。
※画面をタップすると答えが順番に表示されます。
第1章 材料とその再利用 ③資源の再利用 B.C. 金属とプラスチックの再生利用 教科書P80-83
今回は教科書P80~83の範囲を学習します。予め教科書の内容に目を通しておくと、効率よく学習が進められます。
☝本時の目標
1.金属のリサイクル方法について確認しよう。
(スチール缶とアルミニウム缶の分別方法を理解しよう。)
2.プラスチックのリサイクル方法について確認しよう。
(スチール缶とアルミニウム缶の分別方法を理解しよう。)
2.プラスチックのリサイクル方法について確認しよう。
1.金属の再生利用(リサイクル)
長兄:ラオウ
それでは金属とプラスチックのリサイクルについて見ていこう。まずは金属からだ。
三男:ジャギ
よぉ~し、頑張るぞ!
以前に金属は、原料を高温でドロドロの状態にすると伝えたなぁ…
金属の製法のところだったっけ??
金属をリサイクルする時も同じように、回収した金属を再び融解して、製錬してから材料や原料として再利用するんだ。
へぇ~。一度、製錬して金属製品になったものだから、鉱石から作るより省エネルギーなんだね。
そうだ。使用済みの製品や不用品を、新しい製品の材料や、原料として利用するリサイクルのことを「マテリアルリサイクル」というんだ。
ふむふむ。
マテリアルリサイクルするためには、製錬作業に入るまでに単一素材でなければならない。
そういえば、ジュースの缶にアルミとかスチールって書いてあるけど、おいら同じ金属ゴミとして捨ててしまうことがあるなぁ・・・
家庭で出る金属ゴミとして、主にアルミ缶とスチール缶がある。出来ればきちんと分別されてた方がいいが、スチールは鉄を主成分とする合金だから、磁石にくっつくが、アルミはくっつかない。この性質を利用して、アルミ缶とスチール缶は分別されているから問題ないんだ。
へぇ~。
後、アルミニウムは、鉄とか銅に比べると、製錬のためには莫大なエネルギーを必要とする。だから、使用済みのアルミニウムを融かす工程だけで、再生利用できたら、それだけ多くのエネルギー消費量を削減できるのだ。
限りある資源を大切に使っていくためにも、ゴミの分別は大切だなぁ・・・
2.プラスチックの再生利用(リサイクル)
プラスチックのリサイクル
次はプラスチックのリサイクルだ!
いよいよラストだなぁ…
うむ。最後まで気を抜かずに進めていくぞ。
プラスチックは3つのリサイクル方法が採用されている。
なにぃ・・・??
3つもあるのか!?
3つもあるのか!?
まぁ、そう案ずることはない。
1つ目がマテリアルリサイクルだ。
1つ目がマテリアルリサイクルだ。
金属のリサイクルでやったやつだ。
使い終わったプラスチックを、回収して洗浄した後に、熱や圧力を利用した処理によって、細かな粒状のペレットにして、プラスチック製品や繊維製品の原料として再生利用する方法だ。
俺たちが捨てたプラスチックごみがこうやってリサイクルされてるんだなぁ・・・
ペットボトルや発泡ポリスチレンは、この方法によってリサイクルできる。マテリアルリサイクルによって、材料や原料として再利用するためには、単一の素材にすることが条件だ。
これだけたくさんの廃棄プラスチックをリサイクルしないといけないんだから、ごみを捨てる時は、よく洗って異物を除いておくことが大切だなぁ。
あぁ、そうだな。
次はケミカルリサイクルだ。
次はケミカルリサイクルだ。
ケミカル…リサイクル…??
化学的に…リサイクルするってか?
化学的に…リサイクルするってか?
そういうことだなぁ。石油から人工的につくられた合成繊維は、衣類などの日用品に使用されているが、これらの製品は、天然の綿などが含まれているので、マテリアルリサイクルが困難だ。
綿は動物の毛だから、プラスチックと分別しないといけないけど、難しいなぁ。
そこで、これら使用済みのプラスチック製品を、化学的な処理によって、原料の状態に戻すことで不純物を取り除く方法が採用されている。
これがケミカルリサイクルかぁ…
マテリアルリサイクルもケミカルリサイクルも出来ない場合は、最終的に焼却することになる。
結局燃やしてしまうってのは、もったいないなぁ…
確かにそうだ。しかし、この時に発生した熱エネルギーを発電や周辺施設の暖房、温水供給などに利用するのだ。
このようにプラスチックを燃やした時の熱エネルギーを回収して利用する方法をサーマルリサイクルという。
プラスチックのリサイクルマーク
現在、日本においては、ペットボトルを中心とするプラスチックを効率よくリサイクルするために、特定のプラスチック製品には、識別表示することが義務付けられている。
あっ、このマーク。ペットボトルでに見たことがあるぜ!
ペットボトルであれば、左のようなマークが表示されている。その他のプラスチック製品は、プラスチックのマークとその下に、アルファベットで具体的な材質名が表示されているんだ。
へぇ~。
材質名は、PETの表示であればペットボトル、HDPEは高密度のポリエチレン、PVCはポリ塩化ビニル、LDPEは低密度のポリエチレン、PPはポリプロピレン、PSはポリスチレン、OTHERと書かれたものは、それ以外のプラスチックだ。
それで、この三角の矢印と数字は何なんだ?
これはプラスチックの材質を示す「材質表示マーク」なんだが、日本では、今はあまり使用されていない。
問題演習(解答・解説)
教科書や講義の内容を参考に、資料の学習課題に取り組もう。
教科書P70の本文の内容もしくは、■プラスチックの特徴 | 科学と人間生活(物質の化学)No.7の表を確認しよう。ポリエチレンの用途として、タイヤ(ゴム製品)は不適切なので答えは③になります。
加工して再び製品につくりなおすのがマテリアルリサイクル、原料の石油に戻して利用するのがケミカルリサイクル、燃やすことによって燃料として利用するのがサーマルリサイクルなので、答えは④になります。
使用済みのプラスチックを回収して燃料として利用するのはサーマルリサイクルなので、答えは④となります。
授業資料のプラスチックのリサイクルマークを参考にすると、ポリエチレンテレフタラート製品の識別番号は②となります。
アルミニウムを製造する際、再利用した方が、原料の鉱石から製造するよりも、圧倒的に少ないエネルギー量になるので、④の説明が誤りとなります。
お疲れ様でした。
今回の学習は、ここまでです。
◎異なる単元の学習は、こちらのガイドを活用ください。