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家庭教師会社は、高額教材を売りつけるという悪いイメージがあります。

 

 

 

実際どれくらい高額なの?

 

 

試しに、こちらのサイトにアクセスして、費用を調べてみます。(参照サイトを紹介する)

 

 

例えば、デスクスタイルというところでは、教材費が月21900円でローン契約が必要とあります。

 

 

 

年間約26万円!!

 

 

すごく立派な教材なのかもしれませんが、金額だけを見れば、これは確かにぼったくりだと思われても仕方ありません。

 

 

中学生が入学してから卒業まで、3年間続けたら80万円!?

 

 

市販の参考書を揃えれば、中学3年分揃えても10万円を超えることはありません。

 

これだけをみれば悪質性を感じます。

 

 

ただ、本当に家庭教師会社がぼったくっているのかというとそうではありません。

 

 

実は、私はこちらの会社にアルバイト登録して、実際に生徒の指導をしたことがあります。なので、実際に高額な教材を使ったこともあります。

 

 

だから、その教材の内容とかもある程度知った上で言いますが、はっきり言って、その辺の参考書と本質的にクオリティは変わりません。

 

 

むしろ最近の教科書に付随する問題集であったり参考書であっても、市販の参考書を購入する必要がないくらいに、我々が学生の頃に比べて格段につくりが良くなっています。

 

 

 

じゃあ、やっぱりぼったくりじゃないの!?

 

 

これには少し違った事情があります。

 

 

ここの料金体系を見てみると授業が、月4回の指導で10800円。これに交通費をプラスした分が、私の報酬になります。

 

家庭教師会社には私以外に各ご家庭から家庭教師の依頼を受けて、家庭教師を斡旋するなどの事務手続きをする職員の方がいます。

 

 

私はアルバイトという立場で雇用契約は結んでいませんが、おそらく、この方たちは正社員だと思われます。

 

 

この方たちの収入をどこで確保しているのかというと、それがこの教材費からになってます。

 

高額教材を販売した収益の中から、事務手続きをする職員の方への報酬が支払われています。

 

参考までに、こちらのアップ総合教育グループという家庭教師会社と比較してみます。

 

実は、この会社とも私はアルバイト契約していて、何名か生徒を指導したこともあります。

 

 

90分月4回の指導で28600円となっています。

 

 

そこでの私の報酬は、時給2000円です。

 

1回90分の授業を月4回行えば、12000円。

 

 

だから、ご家庭が支払っている月28600円から12000円を差し引いた16600円が家庭教師会社に流れています。

 

 

テキストの購入を含めると月18000円くらいの出費になるので、この金額と比較すると、月21900円と授業料の10800円というのは、割高感はありますが、あながち法外な金額ではないと思います。

 

 

この方たちの収入を確保するために、必要な対価を教材費から徴収する。

 

 

そうして見ていくと、高額教材を販売する行為は悪質なぼったくり行為ではなくて、社員の報酬を確保するための必要経費であるということがわかっていただけると思います。

 

 

 

なんで悪徳業者まがいのことをするの!?

 

 

それは、この家庭教師会社のマーケティング戦略です。

 

 

こちらの本にもあるのですが、顧客の心理的特徴の1つとして、「一貫性の原理」というものがあります。

 

 

一貫性の原理とは、いったん購買決定したお客は、最初の購買行動と一致した行動を取り続けようとすることです。

 

 

この原理を家庭教師会社に当てはめてみると、「家庭教師をこの会社にお願いしよう!」と一度家庭内で決めたらその意思を変えないという意味になります。

 

 

だから、家庭教師会社は、塾に通うよりも安いリーズナブルな家庭教師という宣伝文句で顧客の購買意欲を喚起して、意思決定まで持ち込みます。

一度決めたことはなかなか覆らないことがわかっているので、それから別途料金として、教材の販売を持ちかける。

 

その時に、顧客であるお父さんお母さんが、

 

ちょっと高いなぁ…

 

と思っても、

 

他の家庭教師の相場と比べてもそんなに変わらないからいいか!

 

となって、すんなりと購入してくれる。

 

 

これがもしも最初に

 

高額の教材買いませんか!?
この教材を買ってくれたら安く家庭教師を紹介しますよ

 

というように逆の順番だったら、ほぼ100%交渉は決裂するはずです。

 

 

交渉どころか、交渉のテーブルにすら立てないと思います。

 

 

けれども、先に顧客に有利な条件を持ち出しておいて、最初に「安い!」というイメージを定着させてから相応の対価をいただく。

 

こうすることで、多くの顧客が獲得できる仕組みとして機能します。

 

 

とは言っても、こういうやり方は私は個人的には好みません。

 

 

 

表向きは教材の購入は自由であったとしても

 

教材はいらない!

 

と言ったら、しつこく購入の案内をしてきます。

 

教材を買ってもらえないと、このビジネスモデルは崩壊してしまうので、社員の方は必死です。

 

 

我々のようなアルバイトの家庭教師にも、当社の教材はご家庭の方が気に入って購入していただいているので、きちんと使ってくださいと指導されます。

 

こういった家庭教師会社に登録していると、定期的に生徒の指導をやってほしいと連絡がくるわけですが、

 

 

すでにご家庭で教材の購入はしてもらってます!

 

 

みたいなことを言われます。

 

 

こういう報告を受けるたびに私は正直ガッカリした気分になります。

 

 

私と直接交渉できたらもっと授業料は安くなるのになぁ…

 

 

と少しモヤモヤした感情になります。

 

というこで、高額教材を販売する家庭教師会社についてお伝えしましたが、

 

 

本当に搾取されているのは誰なの…

 

というと、

 

それは、我々家庭教師です。

 

 

 

 

時給2000円というと、大学生のアルバイトとしては良い方ですが、社会人の報酬としては不十分です。

もしも、教員時代の収入を週休2日、1日8時間勤務で稼ぐことを考えると、月に60万円稼ぐ必要が出てきます。1日に換算すると3万円程度必要です。

 

時給で考えると、1時間あたり4000円以上必要になってきます。

 

だから、時給2000円だと仮に朝から晩まで目一杯はたらいても、収入は教員時代の半分程度にしかなりません。

 

 

 

そこで、次回の後編では、私はこれからどうやって家庭教師として生計を立てていけるのか
について話していこうと思います。

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