高校教育の現場より:新学期序盤は「空白禁止の法則」を意識しよう
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来週から入学式、始業式。
新年度の学校生活がいよいよ始まります。
そこから数週間は、クラス担任(特に1年生)にとっては多忙な日々を迎えます。
担任業務に慣れていない先生であれば、
4月に全力疾走して、5月病!
なんてこともあるので、この時期の働き方には注意が必要です。

新学期序盤は「空白禁止の法則」を意識しよう

本校では、4月8日(木)に始業式があり、
だいたい以下のような日程で進みます。
8:35~:始業式・諸連絡
 その後、頭髪服装指導
    10時頃放課予定
■始業式・諸連絡
10~20分程度、このときに学校長からの訓話や各分掌からの連絡事項が放送される。クラス担任も生徒同様、教室で放送を聞くことになるが、放送に耳を傾けながら、生徒の名前と顔を一致させるなど様子を観察しておくとよい。放送終了後に健康観察カード(※今後別途説明)を回収する。
本校では、毎朝生徒の体温を確認することも日課となっています。
コロナウイルス感染予防の観点から全校生徒を体育館に集めることを避けるために
昨年から体育館での行事は、教室での放送に切り替わりました。
そんなに密集を避けたければ、オンラインでやればいいのでは…??
と疑問に思うのは、ここだけの話にしておきます。
生徒たちが体育館に移動することがなくなったこともあり、始業式はあっという間に終わります。
それが終了したら頭髪服装指導です。
■頭髪服装指導
生徒指導部の教員何名かが、教室にやってくるので、生徒を出席番号順に廊下に誘導する。
この時、担任は生徒指導部から渡される所定の記録用紙にチェックをつける。
本校の頭髪規則は、やや厳しめです。
頭髪指導は各クラス順番に実施します。全クラスが終了したら放課なので、クラブ活動をしていない生徒は10時頃に帰路につくことになります。
この日の日程において、空白の時間が2回発生します。
①始業式が終了してから頭髪指導が始まるまで
②頭髪指導が終了して放課になるまで
クラス担任は、この時間の使い方を事前に想定しておく必要があります。
このような時間をほったらかしにしておくと、生徒たちは自ずと自由時間だと解釈するようになります。そうすると、今日のような場面では問題はありませんが、肝心な時にクラス担任の指示が通りにくくなります。
指示が通りにくいクラスになってしまうと、どうしても「大声を出す」、「怒鳴る!」指導に頼らざるを得なくなってしまい、これはお互いにとって良いことではありません。
したがって、この時間がどのような時間なのかをクラス担任は指定する必要があります。
とは言っても、難しいことをするわけではありません。
10分程度の空白時間であれば、
「トイレ休憩の時間にする。」
と伝えて、
「休み時間と同じような時間の使い方でよい。」
ことを生徒に周知させるだけです。
初めて、このクラスを担任する先生であれば、隙間時間を利用して自己紹介するのもありです。
ただし、空白の時間が20分30分と長くなりそうな時に、休憩時間にするのは得策ではありません。
40名もの生徒を教室内で自由にさせておくと、生徒同士のじゃれ合いがエスカレートして問題行動を起こしてしまうことがあります。
このような時は、事前にレクリエーションを準備して、生徒たちが楽しめる時間を提供するなどの工夫が必要です。
新年度が始まってから平常授業に移行するまでは、クラス担任が終日HRに貼り付けになります。それに加えて、所々で空白の時間が発生するので、この空白をどのように埋めていくのかを事前に調整しておく必要があります。
ここで大切になってくるのが、向山洋一先生の【授業の腕をあげる法則 10か条】
の内の第7条:空白禁止の法則です。
◆空白禁止の法則:生徒たちに空白の時間を与えない。
※何も指示が与えられていない空白時間を与えると、生徒たちが独断で空白を埋めるようになる。これがクラス崩壊の原因になることがあるので、特に何かをさせることがなければ、「~時から~時まで休憩時間とする。」と指示を与えて、生徒たちに休み時間であるという認識を持たせる。
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