モザイクアートを利用すれば学校生活の思い出を演出できます。
9月10月というと、三重県の県立学校では文化祭シーズンとなります。文化祭では各クラスで企画を立案して、本番当日まで準備作業に生徒たちは励みます。
基本的には生徒たちが企画から準備までを成し遂げることが前提となりますが、クラス全体のモチベーションが低かったりして、なかなかクラスの出し物が決まらなかったりすると、その時はクラス担任の出番となります。そんな状況に陥るとクラス担任の負担はどっと増え、文化祭が終了するまでの一定期間は、過酷な日々の連続となります。
しかし、ものは考えようです。担任の出る幕がない文化祭準備は、確かに楽ではありますが、ある程度文化祭準備に関われる方が、一個人としての意見が反映されるので、集団で企画して何かを成し遂げることに興味がある先生にとっては充実した日々が過ごせるチャンスとなります。
私自身、数年間クラス担任を受け持っていた時、何度か「モザイクアートなんかどうかなぁ・・・。」とそれとなく提案してみるも、毎年ことごとく却下され続けてきました。今からお伝えする内容は、そんな数年間の生徒たちへの投げかけが実を結び、ようやく正式企画として実行できた時の話です。
生徒たちにモザイクアートを提案する際に、私は事前に試作品として学生時代の画像を加工してみました。作成に際しては、こちらのブログを参考にしています。
■参考ブログ
https://matome.naver.jp/odai/2136223498891436201
学生時代の私。
これをモザイク加工すると次のようになります。
モザイク加工後。元の写真が生徒たちの姿で埋め尽くされた状態になってます。
このようにAndrea Mosaic(アンドレア・モザイク)というフリーソフトを使って、元の写真に加えて素材となる写真集を揃えれば、簡単にモザイクアートを作成することができます。
私が当時担当していた1年生の文化祭で、クラスの集合写真を巨大モザイクアートにしました。
クラスの集合写真を撮影して、それをモザイクアートに変換します。これを教室のサイズに合わせて拡大コピーします。
私のカラープリンターはA4サイズが限界なので、大量のフォトペーパーとインクを消費することになりました。確か縦が14枚で横が12枚の大きさだったと思うので、合計168枚の印刷作業を1人自宅で延々と行ったことになります。かなり手間のかかる作業でしたが、それも懐かしい思い出ですね。
素材となる写真は、1学期の体育祭やクラスマッチで撮りためておいたものを使用しました。
これを文化祭準備の時間に生徒たちと貼り合わせ1枚の壁画にしたら完成です。
生徒の顔写真をネット上に公開するときは細心の注意が必要・・・というか、基本的には公開しない方が良いのですが、モザイクアートだけに顔にぼかしが入ったような感じになっているので、そのような心配をしなくていいですね。
この位のサイズのものを1人で完成させるとなるとかなり困難ですが、集団で力を合わせれば何とかなります。これが学校行事の醍醐味といったところでしょうか・・・??。
面白い企画を提供すると生徒たちもやる気を出してくれるので、いざという時のためにいくつか良質の企画をストックしておくのも、学校の先生にとっては大切な事なのかもしれません。
最後に注意点を1つだけお伝えします。
クラスの生徒全員が素材写真の中に含まれているかを確認する。
⇒これだけは欠かさない様にしてください。クラスの生徒全員の姿を収めた素材写真を利用することは当然のことですが、モザイク処理する際、素材写真はランダムに選択されます。従って、素材写真の一部が利用されない可能性があり、その場合、モザイクアートの素材に特定の生徒だけ含まれないことがあります。
細かなことですが、クラス担任が思っている以上にクラスの人間関係が複雑だったりすることがあります。そんな中で、個人の疎外感を感じさせるような出来事があると、必要以上に生徒が傷ついてしまう可能性があります。
これさえ気をつけていれば、後は実行あるのみです。興味を持たれた先生方は是非一度お試し下さい。