生徒が学校を欠席したときに、仮病と思しき場合
ずる休みじゃないか?
そのように教師や周囲の生徒たちは勘ぐったりするわけですが、
学校を休むことがずる?
というのは、少々考えものです。
義務教育段階ならともかく、高校生は授業料(お金)を支払って学ぶ権利を行使している訳です。
したがって、学校を休んだ場合は、
なんともったいないことを!?
と、あたかもお金をドブに捨てるような、授業料を支払ったにもかかわらず、その対価の受け取りを拒否する行為を非難するべきですが、
現実はそうではなくて、教師側からすると、
楽するため(遊ぶため)に学校をさぼったのではないか!?
と疑ってみたり、周りの生徒は「俺も休みたいのに、あいつ学校をさぼりやがって」と嫉妬からくる憎しみの感情を抱くことがあります。
実際、ほとんどの家庭においては、高校の授業料は免除されていて、毎月徴収されるのは、修学旅行や遠足を始めとする学校行事運営のための積立金が確か1~2万円程度。したがって、授業料を支払うとなると、月々の最低負担額が大体5万円くらいになります。
そう考えると、それなりの費用を負担して、高校生は学校に通っているわけですが、実際にお金を支払っているのは、ほぼ全ての家庭において保護者である親なので、生徒からしたらそんな重みはわかる術もない。実際、学生時代の私もそうでした。
それ故に、学習に対するモチベーションが低い生徒は、すぐに体調不良を訴えて学校を欠席するわけですが、金銭面から考えて、それを「ずる休み」と認識することはおかしなことだと思います。
経済的な側面からみた「ずる休み」は、生徒側に対することになるわけですが、「ずる休み」が不適切であると考える教師の発想にも違和感を感じます。
お父さんお母さんが必死にはたらいて貯めたお金を無駄にするんじゃない!
こういう指導であれば、ある程度納得はいくのですが、それよりも、
これだけ有益な話(授業)をしてやっているのに、学校を欠席してその機会を失ってしまうのはもったいない!
教師としては、これくらいどっしりと構えていたわけです。しかし、どうも教師側も「授業は生徒にとって苦痛なものである」という認識でいる。実際、多くの生徒にとって授業は苦痛なものです。だから、学校は生徒が学校をさぼらないような仕組みを作って、生徒を管理しようとする。
アルバイトを制限したり、自動車免許の取得にわざわざ学校に伺いを立てされるのがその典型的な例。
生徒については、嫌なら学校に来なければ良いし、教師は、もっと魅力的な授業作りに専念せよと言いたいところなのですが、学校の仕組み自体がそれを許さない。
学ぶ意思のない生徒が学校に来なくなるだけで、少人数教育に近付いていきますし、そうなると教師の負担削減につながって、授業改善が期待できる。
正しい日本語を学んで、論理的思考力に磨きをかける。
とりあえず高校だけは卒業
というのが、世間一般の常識ですが、中卒就職アルバイトで、年間100万円稼いで両親名義の証券口座を借りて、株式投資して年間4%の配当金をゲットする。未成年なんて、ほとんど税負担が無いし、実家暮らしなら、稼いだお金を丸々資産に出来る。3年間で300万円積み立てられたら、年間12万円のお金が働かずして手に入る。それに加えて、無駄な学費を支払っていないから一家の資産で考えればかなりの効果がある。
でも学校に行かないと、いろんな経験が出来なくなるから…
って反論が出てきそうですが、いろんなアルバイトを転々としながら積み重ねた人生経験の方が、のほほんと学校生活送るよりも、社会勉強になるし貴重な経験にもなります。
ハローワークに行けば、学歴不問の求人なんていくらでもあるから、そこから適当に仕事を選べば、まさに社会人生活、強くてニューゲーム。
勉強が苦手だったり嫌いだったら、それならそれで、勉強しないということが賢い選択だったりするわけで、勉強しないなりの生き方があると思うのですが、せめて高校くらいは卒業させておきたいというのが世間の共通認識。
親の世代からすれば、かわいい我が子に対して高校生活を通して青春を謳歌してほしいという想いがあるのかもしれませんが、今時SNSで同年代の交流くらいできます(取扱い注意ではありますが…)。
中高生の自殺件数が増えているのも、この辺りとの関わりがありそうですし、学校現場の周辺が時代のニーズにマッチしていない現状が何とも気持ち悪く感じる次第です。