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はじめに

工業高校では、危険物の資格取得に力を入れていますが、危険物の性状を実際に目の当たりにする経験は少ないように感じます。そこで、理科の授業(科学と人間生活や化学基礎)においては、危険物の性状に焦点を当てた実験授業を展開します。今回は、エタノール(危険物第4類:引火性液体)を用いた爆発体験と塩素酸カリウム(危険物第1類:酸化性固体)および赤リン(危険物第2類:可燃性固体)を用いたかんしゃく玉づくりを行います。

かんしゃく玉の作り方は、以前の記事でも紹介しています。

今回は、40名の生徒に行う場合の実施方法を中心にお伝えします。

【1対40の理科実験】爆発体験とかんしゃく玉

準備物
■爆発体験()内は10セットの必要数
・エタノール5ml(50ml) ・試験管1本(10本) ・試験管立て1個(10個) ・駒込ピペット1本(10本)  ・スチール缶1個(10個) ・150ml程度の紙コップ1個(10個) ・チャッカマン1個(10個) ・ステンレスボール1個(10個) ・缶切り1個 ・釘1本
■かんしゃく玉()内は20セットの必要数
・マッチ棒2本(40本) ・マッチ箱1個(10個) ・はさみ1本(20本) ・定規1本(1本) ・アルミホイル4cm×4cm1枚(20枚) ・A4用紙1枚(20枚) ・MDF板1個(10個) ・かなづち1本(10本)

試験管、試験管立て、駒込ピペットはケニスで購入しました。アマゾンでも購入できます。エタノールは薬局で購入できます。純度99%以上のものを選んでください。

 

スチール缶は、以前ほど見かけなくなりましたが、190mlの缶コーヒーは大体がスチール缶なので、コーヒーの缶を中心に集めておきます。紙コップ、ステンレスボール、アルミホイルはホームセンターで購入しました。

※アルミホイルと紙コップは、ポップコーンを作った時に使用したアルミホイルを再利用しています。

チャッカマン、マッチ、はさみ、定規、MDF板、かなづち、缶切りは100均で購入しました。

A4用紙は、薬品の受け皿として利用するので、新品でなくても構いません。学校では、ミスプリントした用紙や余分に印刷した授業資料などを使用しています。MDF板は100均のものを揃えましたが、木の板であればどんなものでも構いません。

参考までにAmazonの商品を掲載しましたが、直接店舗で購入した方が安く手に入ります。

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事前準備

スチール缶上端を缶切りでくり抜き、側面下の部分に穴をあけてきます。穴は直径5mm程度で、釘とかなづちを使ってあけます。

マッチ箱は、半分に切断しておきます。

試験管にエタノール5ml入れて密栓もしくはラップをかぶせておきます。
複数クラスで授業展開する場合は、コニカルビーカーなど大きめの容器にエタノールを50ml程度入れてラップしておきます。

ケースの中にスチール缶、紙コップ、ステンレスボール、はさみ2本、定規、チャッカマン、ピペット、かなづち、アルミホイル、マッチ棒4本、マッチ箱2個を入れておきます。

それからケースの下にMDF板、上にはA4用紙を2枚のせます。これで1セットで、合計10セット準備します。

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実習

■爆発体験

1.ピペットを使ってスチール缶の中にエタノールを2ml程入れます。
2.エタノールを入れたらスチール缶の上に紙コップをかぶます。
3.スチール缶の底を手のひらで包むように持って1分ほど缶を温めます。
4.スチール缶の穴の部分にチャッカマンの火を近づけます。
5.すると「ポンッ」という爆発音と共に紙コップが飛び上がります。

注意点:紙コップが飛んでからも、缶の内部では依然として燃え続けていることがあるので、反応後はうかつに缶に触れないように注意してください。

まれに紙コップに火が燃え移ることがありますが、焦る必要はありません。ステンレスボールに水を汲んで消火しましょう。今回の実験の目的は、危険物の性状(危険性)を体験することにあるので、このような小さなアクシデントが敢えて起こることは想定内のことです。こうした経験を通して、引火性物質の危険性を理解できます。

缶を冷ましてから2回ほど繰り返したら、実験を終了します。

次の実験に移る前にチャッカマンとエタノールを回収しておきます。
次の実験で不要になったマッチ棒をチャッカマンで燃やして遊ぼうとする生徒が出てきます。この時、不意こぼしてしまったエタノールに引火してしまったりしたら想定外の大惨事に発展するかもしれません。大きな事故につながる前に原因となるものは、回収しておきます。

■かんしゃく玉


1.アルミホイルを4cm×4cmの大きさに切断します。これを2枚作ります。定規を使って長さを図ります(大体の大きさでOKです)。

はさみの刃の部分を使って、マッチ棒の頭薬をA4用紙の上に削り落とします。2本削ります。

次にマッチの側薬の部分を削ります。はさみの刃の先端部分を側薬部分に当てて、前後にガリガリ削るようにします。

側薬をたくさん削れるかどうかが成否を分けるといっても過言ではないので、白い紙の部分が見えてくるまで入念に削り落とします。

削った頭薬と側薬をアルミホイルの載せて慎重に包みます。薬品がこぼれないように包めたらOKです。これでかんしゃく玉の完成です。

注意点:かんしゃく玉を鳴らす前に、実験室の窓を開けてください。窓が閉まっていると、爆発音が教室中に反響して物凄く耳に響きます。最悪の場合、鼓膜が破れてしまうかもしれません(それくらい大きな音が響きます。)なので、必ず窓を開けて空気の逃げ道を作っておきましょう。

MDF板の上にかんしゃく玉をおいて、かなづちで強く叩きます。
何回か叩いている内に、反応が起きて爆発します。

実際に反応する様子はこちらの動画を確認ください。

後片付け

残ったマッチ棒、マッチ箱、A4用紙、アルミホイルのくずは可燃ごみとして処分します。それ以外の道具は、ケースの中に戻します。スチール缶の中に残ったエタノールは自然乾燥させます。

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