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ソレノイドコイルで出来た、世界一簡単な構造の電車は、AmazingScience君によってYoutubeより全世界に発信され、視聴回数2000万回を優に超えるヒット作品となっています。

動画はこちら↓

高校物理においては、ソレノイドコイルが作る磁場Hの式として、H=nI(n:単位長さあたりの導線の巻き数[m/回]、I:電流[A])として紹介されています。しかし、式の導出に関しては、高校の範囲を超えるため、直線電流、円形電流と合わせて、電流が作る磁場の式として、紹介されているだけで、とても味気ない内容になっています。

それでいて、電流が流れる向きと磁場が発生する向きを生徒たちが慣れ親しむまでには時間がかかるため、電流が作る磁場に関する内容については、単なる公式の紹介や磁場の向きの説明だけの淡白な内容ではなく、実物に触れる機会を提供することで理解を深めていきたいところです。

そのようなことも見据えて、今回は冒頭でご紹介した、世界一簡単な構造の電車を製作してみることにしました。動画での制作の様子は、こちらをご確認ください。

■原理

金属中を電気が流れると磁場が発生します。高校物理では、電流の流れ方によって直線電流、円形電流、ソレノイドコイルと、3種類の形状の金属によって発生する磁場の特徴を学びます。

今回は、ソレノイドコイルから発生する磁場と磁石との相互作用を利用して、線路を移動する電車のような装置を組み立てます。ニッケルによってメッキされたネオジム磁石は、電気伝導性があります。これが電池に連結された状態で、銅線に触れると電流が流れます。この時流れる電流の強さと向きに応じた磁場がソレノイドコイル内で発生します。それが電池の両端に連結されたネオジム磁石と図のように一方で引き合い、他方で反発することで、電池全体に推進力が与えられます。

■準備物

1.授業で単位で行う場合

裸銅線:5m(太さ0.9mm程度、エナメルメッキされていないもの)、単4電池:1本、ネオジム磁石:4~6個程(直径13mmのもの)、塩化ビニルパイプ:約30cm、ガムテープ:1つ

2.演示用を作る場合

裸銅線:約50m(太さ0.9mm程度、出来る限り長いもの)、単4電池:1本、ネオジム磁石:4~6個程、塩化ビニルパイプ:約1m、電動ドライバー(あると便利)

※銅線については、エナメルメッキされていると電池と接触しても電気を流さないので、購入する際はご注意ください。授業で生徒たちに制作させる場合は、100均(ダイソー)に売っている5m程度のものがお薦めです。ネオジム磁石も100均で手に入るので、合わせてご購入ください。

電池については、今回はアルカリ乾電池を使用します。100均で4本100円とかで購入できますが、ホームセンターでまとめ買いすると、若干お得な場合があります。

塩化ビニルパイプは、ホームセンターで購入したものを適当な長さに切断します。これはソレノイドコイルを作るためのものですので、太さ15mm程度であれば他のもので代用してもらっても構いません。30cmの塩化ビニルパイプは、箔検電器を用いた実験でも利用できるので、コスト面と合わせて考慮し、敢えて塩化ビニル製を選択しました。長さ1m程度のものであれば、100円程で購入できます。

これで、授業で実施するための準備物は揃いますが、演示用の大きめのものを制作する場合は、長い銅線に加えて電動ドライバーを準備しておくと効率よく作成できます。私は、充電式で六角チャック式のものを利用しました。

■作り方

作り方は至ってシンプルです。塩化ビニルパイプに銅線をただひたすら巻き付けていくだけです。ガムテープは、巻き付けている際の滑り止めとして上端に貼り付けてください。

電動ドライバーを利用する場合は、塩化ビニルパイプの端に小さな穴を空けて、その中に銅線を通して固定します。

銅線を全て巻き付けたら完成です。

次に電池に磁石を取り付けます。取り付ける磁石の向きさえ気をつければ、後は簡単です。電池のマイナス極側に磁石のS極を取り付けるのであれば、プラス極側にもS極を取り付けてください。

これで完成。準備万端です。後は、電車をソレノイドコイルの中にくぐらせてお楽しみください。

実はこの電車、銅線の太さを変えてみたり、軽量のリチウム電池を使用してみたりと、まだまだ改良の余地があります。そういったところについては、もう少し調査を継続して、改めてお伝えしていきます。

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