お探しの記事はこちらのガイドを活用ください。

まずはこちらの記事から確認ください。

高1自殺、いじめの可能性 三重県教委が結果公表へ

(いずれ記事が削除されることを考慮して、最後に記事内容を転載しておきます。)
以前、私は、いじめによる自殺 | 自殺を決意させる2つの要因とは?の記事において、人は、①完全に孤独になったと錯覚した時、②死んだ方がマシだと思う嫌な出来事があった時の2つ要素が重なった時に、自殺を決意するとお伝えしました。今回の記事の例もそれに限りなく一致したケースではないかと考えます。

まず、グループLINE内でのやり取りによって②の要素が起こります。そして、自殺した生徒にとっての唯一の相談相手が他校の生徒だったため、疎遠になり易かったというマイナス要素が働いて①の状態へと陥ります。これによって、①、②の2つの要素が同時に成立してしまったと考えることが出来ます。

自殺にまつわる原因分析については、ここまでとさせていただきますが、この記事に関連して、事後の対応に個人的に違和感を感じるところがあったので、その部分について今回はお伝えさせていただきます。

文部科学省が定めるいじめの定義より

文部科学省はいじめについて次のような見解を示しています。重要な部分を赤で表示しておきます。

■いじめの定義について
第二条 この法律において「いじめ」とは、児童等に対して、当該児童等が在籍する学校に在籍している等当該児童等と一定の人的関係にある他の児童等が行う心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものを含む。)であって、当該行為の対象となった児童等が心身の苦痛を感じているものをいう。

文部科学省が示す「いじめとは、当該行為(=いじめ)の対象となった生徒が心身の苦痛を感じているもの」を指します。

私が違和感を覚えたのは、平時においては、生徒が心理的に苦痛を感じるものはいじめであると力説する割には、非常時においては、「 8月に自殺し、いじめが原因だった可能性がある」と断定を避ける表現を行っているところです。この点について、県の教育を代表する教育委員会と学校を代表する学校長など、代表者の弱腰の対応には、不快感を隠せずにはいられません。

これは言い過ぎであることを承知の上で言いますが、平素からこのような態度しかとれないからこそ、このような惨事に至ってしまうのではないでしょうか。

「8月の自殺の原因がいじめによるものであった。」

と認めてしまうことによって、何か学校側に不都合なことがあったと邪推されても仕方ありません。

自殺の原因がいじめによるものだと学校側が認めたら、おそらく保護者は、学校に対して何かしらの責任を問うことになるでしょう。

LINEでのやりとりの中で

心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものを含む。)

があり、別の高校に通う友人が相談を受けていたということは、

当該行為の対象となった児童等が心身の苦痛を感じていた

のは明らかであり、この2点からいじめを受けていたと断定出来るはずです。

そうであるならば、学校は遺族に対して誠意を尽くすことを最優先にするべきです。

遺族に対して誠意を尽くす

そのためには、自殺した生徒の遺族に対する学校としての立場を明確にするために、次の2方面から調査にあたらないといけません。

1.自殺に至るまでの学校の対応に問題は無かったかを再検討する。
2.いじめの加害者とされる生徒から事情を聴き事実確認を行う。

1については、7月10日にいじめアンケートを実施しています。その時に自殺した生徒は、学校に助けを求めるチャンスはあったはずです。

生徒からすると、学校に言うといじめがエスカレートしたり、自尊心が傷ついてしまう。もしくは、学校のクラス担任や、その他の教員全員が信用できなかったので、そのチャンスを拒むという決断をしたのかもしれません。

しかし、学校としては、いじめの早期発見のために最低限のアンテナは張っていた訳ですから、学校側の力不足を理由にして、責任を問われても困ります。厳しい言い方をすれば、いじめを発見できなかったのは学校側だけでなく、家庭においてもそうであった訳ですから、一方的に学校側だけの責任として押しつけるのはおかしなことです。

[adchord]

2については、一方的に不利な状況に陥れられるいじめ問題であっても、双方の意見を聴き取り、公平な態度で判断を下さないといけません。

少し前に、いじめの加害者であると疑われた生徒が自殺した問題がニュースで報道されていました。それだけ、いじめに関する問題はデリケートで慎重に取り扱わないといけないと言うことです。

今回のケースにおいては、いじめの被害者である生徒から事情を聴き取ることが出来ないので、双方の言い分から公平に判断することが出来ません。

いじめの加害者である生徒たちの立場を考えると、まさかこの程度のことで生徒が自殺してしまうなんて思ってもみなかったことですし、まさかこの程度のことで自分たちの社会的立場が窮地に落とされることなど想像もしていなかったので、慌てて自己弁護に走ることは容易に想像出来ます。

この場において、自分自身の罪を誠実に認められる生徒であれば、特定の生徒を死に追いやるような行為は取らないのではないでしょうか。

従って、加害生徒の言い分だけを聴いていじめは無かったと判断するのは早計です。しかし、これ以上の真相究明は不可能です。

[adchord]

ここまでの状況を整理しておくと、次のようになります。

1.いじめの事実はあった。
2.学校側は最低限の予防線を張っていた。
3.加害生徒からの聴取では、彼らの行為によって生徒が自殺に至ったと認定するのは困難(と仮定します。)

それでは、この後に学校側は、どのような行動をとれば良いのでしょうか?

もう一度確認しておくと、

最優先すべきは、自殺した生徒の遺族に対して誠意を尽くすことです。

記事には、

遺族は関係生徒と直接会って話したいと学校に申し入れたが、関係生徒の保護者と折り合いがつかなかったため、11月に第三者委員会による調査を希望していた。

とありますが、私は果たしてそうなのだろうかと疑ってしまいます。

自分の息子がいじめ行為によって人命を奪った加害者にされようとしている一大事にあって、その保護者は夜の数時間程度の時間を確保出来ないのか??

学校側は、「加害生徒の人権擁護のため」、「もしくは単に大事になるのを避けたかったため」などの理由で、遺族と関係生徒および保護者との対面に消極的だったのだと思います。

もしも、本当に関係生徒の保護者と折り合いがつかなかったのであれば、その保護者の意識の甘さによる家庭での指導不足が遠因となって、今回の件に至ったとも考えられます。

それならば、学校としては、遺族の要望に誠実に応えて、積極的に関係生徒との直接の対面の場を早急にセッティングするべきです。

とりあえず、この件については、21日に三重県教委から結果公表があるみたいなので、事の進展を見守っていきたいと思います。

[adchord]
【転載】高1自殺、いじめの可能性 三重県教委が結果公表へ
毎日新聞2018年12月19日 20時52分(最終更新 12月19日 20時53分)
三重県教育委員会は19日、県立高校1年の男子生徒(16)が8月に自殺し、いじめが原因だった可能性があると発表した。いじめ防止対策推進法の「重大事態」に当たるとして、21日に第三者で構成する県いじめ対策審議会を開いて調査を進め、結果を公表する。
 2014年3月の同審議会設置以降、いじめの疑いで死亡した生徒に関する話し合いが行われるのは初めて。
 県教委によると、男子生徒が自殺したのは夏休み中の8月19日。遺書は無かったが、生徒のスマートフォンに残されていた無料通信アプリ「LINE(ライン)」のやりとりを見た遺族が、「いじめではないか」と通っていた高校に連絡した。
 LINEでは、数人でメッセージのやりとりをする「グループLINE」内で7月上旬から8月までに、いじめが疑われるメッセージが数回、生徒に送信されていた。また、別の高校に通う友人が弔問の際、遺族に男子生徒から受けていた相談内容を伝えたという。
 学校側は4月12日と7月19日に保護者を交えた三者面談、7月10日にいじめに関するアンケートを実施していたが、男子生徒へのいじめは把握していなかった。遺族から8月下旬に連絡を受け、9月初旬にグループLINEに参加していた生徒数人から聞き取り調査を行い、内容を遺族や県教委に報告した。
 遺族は関係生徒と直接会って話したいと学校に申し入れたが、関係生徒の保護者と折り合いがつかなかったため、11月に第三者委員会による調査を希望していた。

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事