骨格を接着 | 手羽先で骨格標本を作ろう②
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骨格を接着させれば、いよいよ骨格標本が完成です。

今までの教員生活の経験を振り返ってみても、食べ物系の授業に対する生徒の食いつきは例外なく良かったため、今回に関しても上手くいくものと信じて実践してみた骨格標本づくり1回目の授業ですが、あえなく撃沈。

骨格標本づくりに挑戦①

気持ちを取り直して2時間目、3時間目の授業の下準備に取り掛かりました。

生徒たちが行うことは、実質骨格をボンドでくっつけて組み立てることだけで、そこまでの準備は私が行います。

今から以下の3つの行程を進めていきます。

1.食べ終わった手羽先の骨を煮沸した後、歯ブラシなどで細かな肉片を取り除く。
2.ポリデントを加えて1日程度つけ置きした後、歯ブラシなどで軟骨を取り除く。
3.アセトンもしくはベンジンに2~3日つけ置きして、骨の脂を抜き取る。

ここから先は、ばらばらになった骨が混ざり合わないように、台所用の生ゴミネットに入れて小分けします。

骨を煮ているところです。
1時間程度煮ると身がほぐれてきます。歯ブラシを使って、煮込んだ骨から身を取り除きました。
この後、ポリデントを加えて1日ほどつけ置きします。ポリデントの成分を取りだして、発泡剤や漂白・除菌剤、酵素などのそれぞれの洗浄効果について、説明が出来ると生徒たちに生活と化学との結びつきを意識するきっかけを与えられるかもしれないですね。
ポリデントにつけ置きした後です。軟骨が少し膨張して透明感があります。これを再度歯ブラシで磨いて軟骨を取り除きます。
最後に、ベンジンの中につけ込んで2~3日放置します。
3日後、ベンジンから取りだしてみるとこんな感じです。
脂が抜けて骨が白味を帯びてきました。
最後に骨を乾かして、授業の準備は完了です。
さて、そして授業当日。ここでまた大問題が発生しました。
試しに骨を1セット取りだして、骨格を組み立てようとしてみたところ、
何とも言えない悪臭が骨から漂っていました。
慌てて出勤直前に漂白剤に30分適度つけ置きして洗浄を試みましたが、焼け石に水。
この臭いじゃ生徒は、前向きに取り組んでくれないだろうな・・・。
と、思いつつも、代替の授業を準備していなかったので、そのまま組み立て作業へ。
最初のクラスの授業では、あまりの悪臭にマスクがほしいと生徒から要望を受けたので、保健室からマスクを拝借し、何とか組み立て作業に取り掛かるも、次のクラスの授業では、心なしか臭いが強力になったこともあり、骨格パーツを目の前にして、微動だにしない有様・・・。
という感じでこの日の授業を終えましたが、臭いに耐えながらの作業なので、とりあえず骨をくっつけるだけで精一杯という、とても消化不良な内容になってしまいました。
事前に私が作ってみたのはこんな感じです。
パッと見は、鳥の羽を思わせる形状になってますが、細かな骨の位置とかは適当です。
(私も生徒のことを悪く言えない・・・。)
以上で、授業時間における骨格標本づくりは終了した訳ですが、もう授業ではやらなくていいかなといった感想です。
とりあえず、今回の反省点は次のようになります。
①臭いの除去を入念に行う。
⇒今回の取り組みで悪臭がひどかった理由として、ベンジンでの脂抜きの工程が不十分だったことが挙げられます。ここ使用したベンジンは、家に残っていた使い古しのもので、液量が骨格の量に対して少な過ぎた可能性があります。そして、脂抜きの工程の後にも、漂白剤に十分つけ込み必要があったように思います(30分ではなく数時間は必要??)。
②臭い対策グッズを準備する。
⇒どれだけ十分に臭いを除去したとしても、やはり生ものですから、特有の臭いは残ります。それを考慮した上で、組み立ての際には、臭いを避ける為のマスクを準備すること。そして、直接手で触れると手にも臭いが付着するので、それを防ぐためのゴム手袋やピンセットの準備が必要でしょう。
③最後にコーティングを施す。
⇒骨格標本が完成しても、臭いが邪魔でどこにも飾れない・・・。となってしまうととてももったいないので、アクリルラッカーを噴霧して表面をコーティングしておくと良いでしょう。

これにて手羽先の骨格標本づくりは終了しましたが、個人的に今度は豚足の骨格標本に挑戦してみたいですね。
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