【物理基礎】No.2 放物運動(自由落下、鉛直投げ下ろし)
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はじめに

今回は、落体の運動の問題について解説します。

 

落体の運動とは、文字通り落下する物体の運動で、自由落下、鉛直投げ下ろし、鉛直投げ上げ運動があります。

 

これらの運動は全て、重力による加速度を下向きに受けて、等加速度運動を行います。

 

ここでは、自由落下と鉛直投げ下ろし運動について解説します。

自由落下運動

まずは自由落下です。

例題1

がけの上から小石を自由落下させたら、3.0秒後に水面に達した。重力加速度の大きさを9.8m/s2とする。

 

(1)小石が水面に達したときの速さは何m/sか。

 

自由落下とは、ある高さから、そっと物体を落とす運動で、落下地点から初速度0m/sで運動します。

 

落下する時、小石は重力の影響を受けて下向きに9.8m/s2の加速度で等加速度運動します。

そして、3.0秒後に水面に到達します。

 

この時の速さを求める訳ですが、ここでは下向きを正の向きとして考えていきます。

 

 

落下した時は、速度0m/sだった小石が、9.8m/s2で3.0秒間加速したわけですから、等加速度運動の式は、v=v0+atの式を使います。

 

そうすると、求める速さをvとすると、

初速度は0です。加速度は進行方向に9.8、
3.0秒間運動したので、tは3.0です。

 

従って、小石が水面に達した時の速さは、29.4

有効数字2桁で計算すると、29m/s となります。

 

次の問題に行きます。

(2)小石が水面に達するまでに落下した距離は何mか。

落下した距離ですから、変位を求める式x=v0t+1/2at2 を使います。

そうすると、小石を落としたところから水面までの変位xは、次のようになります。

 

これを計算すると、変位xは下向きに44.1m。

有効数字2桁で計算すると、落下した距離は44mとなります。

 

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鉛直投げ下ろし運動

次に鉛直投げ下ろし運動の問題に移ります。

例題2

ビルの屋上からボールを鉛直下向きに5.0m/sの初速度で投げ下ろしたところ、2.0秒後に地上に達した。重力加速度の大きさを9.8m/s2とする。

 

(1)ボールが地上に達したときの速さは何m/sか。

ここでは、物体をそっと落とすのではなく、下向きに投げ下ろすことで初速度を与えます。ビルの屋上から初速度は下向きに5.0m/s、

 

重力の影響による加速度は9.8m/s2で落下したボールは、2.0秒後に地上に到達します。

 

(1)番では、地上に達した時の速度を求めるわけですが、
ここでは等加速度運動の式の内、v=v0+atの式を使います。

 

 

従って、下向きを正の向きとすると、

 

有効数字を2桁に揃えると、答えは、25m/sとなります。

(2)このビルの高さは何mか。

ビルの高さは、物体の変位より求められます。

ビルの屋上にあった物体は2.0秒後に、地上に到達したわけですから、この時の物体の位置の変化を求めれば、そこからビルの高さがわかります。

 

したがって、等加速度運動の公式の内、x=v0t+1/2at2の式を使います。

 

初速度v0は5.0m/s、tは2.0s、aは9.8m/s2ですから、物体の変位xは、

 

これよりx=30mとなります。

 

 

 

 

これで今回の解説は以上となります。

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